異世界の都市伝説 その2

薄暗い森の中、私は地面に横たわっていることに気が付きました。

辺りには合わせ鏡に使った廃車も無く、木々も枯れていて雰囲気も暗く全く別の場所でした。

小雨が降る中、私は状況もよく分かっていなかった為、とりあえず雨宿りができそうな場所を探しました。

心細さで精神をすり減らしながらも、姉に会いたい気持ちで必死でした。

しかしこの時は、安易に異世界に行く方法を試したことに強く後悔もしていました。

辺りには雨宿りができそうになく、さらに暗くなっていきました。

そのとき、前方のさらに向こう側に人影がありました。

「お姉ちゃん・・・?」

私は姉であって欲しい一心で人影の方に向かっていきました。

しかしながら、その人影は明らかに不審でした。

人影は、常に下をうつ向きながらこちらへ来いているような・・・。

私は足を止め、警戒しました。

そして気が付きました。

その人影は下をうつ向いているのではなく、頭がなかったのです。

正確には頭は胸に埋め込まれているような異形の人型でした。

その人影が近づくにつれ、この世のものではないことが分かってきました。

私は人間の住まない異世界に来てしまったのだと確信しました。

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