帝国兵たちが私達を探してる中、兵長が声を上げた。
「もう出てきたらどうだレンジ?この山からはもう逃げられないぞ。」
大広間の壁の隅、大岩の近くに隠れていた私とレンジはゆっくりと顔を出した。
「僕らを撃ったとしても、父さんが見つけた別世界への扉は必ず開かれるよ」
レンジが言うと、兵長は威嚇射撃をしてきた。
「だが扉を知るものを消すことはできる。」
「そっか・・・なら・・・強行突破するしかないね!」
兵士たちが一斉に銃をこちらに向けてきた・・・その時!天井から大岩が振ってきた!
「そりゃああ!!大岩を食らえ!!」
天井付近の洞穴からマネージャが大岩を落としたのだった!
「リリス!飛ぶよ!捕まって!」
私はレンジに捕まり、三度空を舞った。
「兵長を超えた先の洞穴だ!あそこに異世界へ行く石碑がある!
リリス!君と君の持つペンダントが世界へ行く鍵なんだ!」
「マネージャー!!」
「よし来た!」
マネージャーも私の声に応えてこちらへ向かって飛び降りた!
「逃がすと思うか?!」
帝国兵長がこちらに向かって銃を構える・・・
その途端、地面が揺れだした!
「な!地震か?!」
「マネージャーが落としたのはただの大岩じゃない・・・サラマンダーの大好物の特大火山岩なのさ!」
そして、地響きと共に溶岩から何体ものサラマンダーが現れた!
私達が目的の洞穴付近に着いたとき、レンジが言った。
「二人とも!さっきの小屋にはたくさんの火薬があった!サラマンダーの火もある!ここはいつ爆発してもおかしくない!できるだけ石碑に向かって走って!」
「レンジ!石碑ってあれじゃない?!」
「そうか!思ったより近くにあったんだ!二人とも!もうここは持たない!飛びついて!!!」
爆風と共に私達は石碑に向かって飛び込んだ!