ここは王都のコンサートホール。
今日は私、『 アマ・リリス 』の晴やかなソロライブを披露する日。
期待と不安の中、この日のために、私は1年も練習を重ね、マネージャーと
大声援の中、ライブを大成功させる・・・はずだったのに!
誘拐されてるんですけどぉおおお!
あっけにとられた顔をする観衆、めちゃくちゃ怒っているマネージャー、爆音の中の浮遊感、何が起こってるの?
「大丈夫!落ちないようにしっかり俺に捕まって!」
・・・いや、全然大丈夫じゃないんですけど???
「え???あなたは一体だれなんですか?」
「俺はレンジ!さぁ!父さんの記録を追って世界の謎を解き明かしに行こう!!」
・・・え???本当に意味が分からない!
「レンジ・・・さん?父さんの記録や世界の謎なんてどうでもよくて・・・私は降ろしてもらいたいんですけど・・・」
「今降ろしたら追っ手に捕まっちゃうよ~!このままスピード上げて『サイド
アップ山』まで飛ばすよッ!!」
よく分からない少年に連れていかれる私なのでした・・・