レールに沿って下に降りると、二人を見つけました。
娘さんは無事でしたが、ゴーレムは・・・半壊していました。
「なんで?どうしてこうなっちゃったのよ・・・」
娘さんは声を震わして涙を流していました。
「・・・そこの冒険者3名にお願いがあるのですが、私達をあの部屋まで連れて行ってくれませんか?」
ゴーレムは遺跡の深部の小部屋に指を差しました。
ご主人様と風月さんは黙ったままゴーレムを運んでいました。
私も、泣きじゃくる娘さんをなだめつつ、彼女を小部屋まで連れて行きました。
小部屋を開けると、そこには大量の金塊がありました。
ゴーレムは言いました。
「お嬢様、町のゴーレム達は私の活動停止に伴い時期に動かなくなっていくでしょう。ゴーレムのいない町の復興にこの金をお使いください。」
「嫌だ・・・あなたは私の幼いときからずっと一緒だったじゃない・・・こんな故障すぐ直るよ・・・」
「私の胸部のコアエネルギーには永久機関の秘宝が使われています。これをあなたの手で引き抜いてください。もう私は嫌なんです。ゴーレム達によって人間達が行動力を失っていく様を見るのは。お嬢様、お願いします。」
娘さんはゴーレムのお願いを聞き、ゆっくりと永久機関の秘宝を引き抜きました。
娘さんは涙をぬぐい、私達と共にゴーレムの亡骸と金塊を持って町に戻りました 。