ギクシャクした空気の中、我々は一軒の廃屋を見つけた。
ありがたい・・・ここで夜を明かすことができる。
「しかしながら、ここに廃屋があって良かったな!・・・すまないが、私は先に 休ませてもらうぞ」
「ハイハイ姫様、先にお休みください」
夜も更けて辺りも暗くなってきた。
自分も近衛兵として、適度に休みつつ見張りを続けるのだが 廃屋の周りに影のようなものが蠢いていることに気が付いた。
・・・なるほど、ここは盗賊の類、あるいは魔王軍の罠だったのかもしれない。
「・・・姫様、起きていますか?」
「あぁ起きているぞ。そうか、戦いの準備だな?」
「・・・はい、おそらく魔王軍の一味のものと思われます。」
姫様はこういうときはやたらと物分かりが良く、そしてべらぼうに強い。
自分と姫様は 戦闘態勢に入り、怪しい一味を迎え撃つことにした。
こんな旅を続けるより、さっさと城に戻ったほうが良いんじゃないかな・・・?
カード: 戦慄の夜