バシャアアアン!!
ヘビのような何かが水面から飛び出してきました。
危ない!
少女は私を突き飛ばしました。
私は転がり、体制を立て直して少女を見ましたが、少女はヘビのような怪物に締め付けられていました。
少女はもがきながら私に言いました。
「私が引き付けるから・・・は・・・早くここから逃げろ・・・!」
「駄目です!貴女を置いて先に行くことはできない!」
「あんたには帰る場所があるんだ・・・!こんな世界に・・・長居する必要はない・・・!」
どうにか彼女を助ける方法はないか・・・と私は考えました。
そうだ!彼女を合わせ鏡に挟み、現世に連れて行けば・・・彼女を助けることができる!
私は彼女と水面とが挟まる位置を手探りしていました。
すると、怪物が彼女を引き込んで水中に潜ろうと試み始めました。
彼女が湖に引き込まれてしまったら、もう助ける術はなくなってしまう・・・!
「お願い!その子を・・・!お姉ちゃんを離して!」
私は怪物に走ってぶつかり、少女を掴んでいた尻尾が緩みました。
その隙を少女は見逃さず、ナイフを取り出し尻尾を切りました。
ぐぎゃああああ!!!と怪物の叫びが聞こえ、投げ出された少女を受け止めるために湖に飛び出しました。
そのとき偶然、私たちは鏡と水面に私たちは挟まれ、時刻は丑三つ時になったのでした!