ビヨンドザデッドエンド その2

「それじゃあ、シュパパパパーっと行きますか!」

何を隠そう!私はこれでも『くノ一』の端くれ!

成人男性を負ぶって千里の道を走るなんて、たいしたことないんだから!

・・・と意気込んだものの、アイザックを背負って半里くらいで町が見えてきた。

早く宿屋を見つけてアイザックを休ませなきゃ!

町を見回してみると、赤石造りの街並みにたくさん彫刻が溢れていることが気になった。

ここには彫刻家が多くて、恐らく観光客用に様々な石像が作られているのね。

・・・にしても苦しそうな石像や悲鳴を上げてそうな石像が多いなぁ・・・。

正直作り手の感性を疑うわ~。

あれやこれや思いながら町を駆けまわっていくと宿屋にたどり着いた。

「アイザック~宿屋に着いたよ。もうちょっとで休めるからね。頑張ってね。」

宿屋に入ると、私は宿屋の主人に早々にお願いした。

「ちょっと急病人が居るの!勘定は後で済ませるから部屋を貸して!」

「・・・お客さん、旅の人かい。すぐ部屋を用意はするが、勘定は先に払ってくれないかい?一人当たり1000$になるんだが・・・」

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