『月ヶ瀬探偵事務所』に久々に客が来た。
「本当に困っているんですよ・・・今日も変な手紙が来ました。」
依頼人の名前は白鳥明日香。ストーカー被害に悩んでいるようだ。
私(月ヶ瀬響子)は、普段は飼いネコ探しや不倫調査をやっているんだけど、犯罪を臭わせる依頼はあまり承ったことはなかった。
「なんか大変みたいですね・・・これお茶です、どうぞ」
助手の我妻君がお茶を出し、白鳥さんはそれを一気に飲み干して話を続けた。
「手紙には色々気持ち悪い文章や変な詩が書かれていて、私怖くて夜も眠れなくて・・・」
「んん~・・・典型的なストーキング行為と思われます。家も特定されてるみたいですし、引っ越すのが無難ですね。どうします?引っ越しが無事済むまで助手の我妻君を貸しますよ」
「えぇ?!僕、明日学校ですよ?そんな勝手に決めないでください!」
「ご厚意をありがとうございます。でも今日のところは相談に乗っていただけて良かったです。近いうちにストーカーの正体を突き止めてください。」
「・・・そうですか、分かりました。それでは後日証拠になりそうな手紙をお渡しいただけますか?」
そう伝えると、白鳥さんは会釈をして事務所から帰っていった。
後日、私宛に白鳥さんから事務所宛に手紙が届いた。
前回話した証拠の件だろう・・・そう思い手紙を開くとこう書かれていた。