歌姫と鍵の謎 その7

帝国兵たちが私達を探してる中、兵長が声を上げた。

「もう出てきたらどうだレンジ?この山からはもう逃げられないぞ。」

大広間の壁の隅、大岩の近くに隠れていた私とレンジはゆっくりと顔を出した。

「僕らを撃ったとしても、父さんが見つけた別世界への扉は必ず開かれるよ」

レンジが言うと、兵長は威嚇射撃をしてきた。

「だが扉を知るものを消すことはできる。」

「そっか・・・なら・・・強行突破するしかないね!」

兵士たちが一斉に銃をこちらに向けてきた・・・その時!天井から大岩が振ってきた!

「そりゃああ!!大岩を食らえ!!」

天井付近の洞穴からマネージャが大岩を落としたのだった!

「リリス!飛ぶよ!捕まって!」

私はレンジに捕まり、三度空を舞った。

「兵長を超えた先の洞穴だ!あそこに異世界へ行く石碑がある!

リリス!君と君の持つペンダントが世界へ行く鍵なんだ!」

「マネージャー!!」

「よし来た!」

マネージャーも私の声に応えてこちらへ向かって飛び降りた!

「逃がすと思うか?!」

帝国兵長がこちらに向かって銃を構える・・・

その途端、地面が揺れだした!

「な!地震か?!」

「マネージャーが落としたのはただの大岩じゃない・・・サラマンダーの大好物の特大火山岩なのさ!」

そして、地響きと共に溶岩から何体ものサラマンダーが現れた!

私達が目的の洞穴付近に着いたとき、レンジが言った。

「二人とも!さっきの小屋にはたくさんの火薬があった!サラマンダーの火もある!ここはいつ爆発してもおかしくない!できるだけ石碑に向かって走って!」

「レンジ!石碑ってあれじゃない?!」

「そうか!思ったより近くにあったんだ!二人とも!もうここは持たない!飛びついて!!!」

爆風と共に私達は石碑に向かって飛び込んだ!

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