ビヨンドザデッドエンド その7

・・・そこから私の記憶はないのだが、全部アイザックが片付けてくれたらしい。

アイザックは炎の中から石化した私を助けてくれ、私の抱えていた薬の成分を調べ、同じ薬品を量産したそうだ。

気が付くと、町の中にあった石像は跡形もなく消え去っており、男は町中の人に土下座をしていた。

「それにしても、炎の中で石化するとは良く考えたな」

アイザックが頭を撫でてきた。

常人ならば石化するのはもう少し早かったかもしれない。だが、私は水遁の術が昔から得意で肺活量には人一倍自信があった。あの男は、『呼吸をすることによって石化が進む』と言っていたことを応用して、石化を調整することができた。

「に、忍者として当然のことをしたまで!」

私は少し照れ臭くなって、素直にアイザックの言葉を受け止められなかった・・・。

そういえば麺麭屋の少女はどうなったのだろうか?

「お姉ちゃん~!」

麺麭屋の少女が元気に駆けながらこちらへ向かってきた。

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